家具家電付きアパートメントの特徴
家具家電付きアパートメントは、生活に一般的に必要な家具や家電製品が備え付けられているアパートメントです。アパートメントによって備わっているものは異なりますが、一般的なケースとして冷蔵庫や洗濯機、電子レンジやエアコンをはじめ、ベッドやデスク、イス、ソファに収納家具などが備え付けてあるケースが多いです。
その特徴として、即入居可能であり、初期費用の節約につながることがメリットになります。
即入居可能
家具や家電がすでに揃っているため、入居者はすぐに生活を始めることができます。 引越しする際に家具や家電を自宅から持ち込むことや新たに買い揃える必要がありません。初期費用の節約
家具や家電を引越し業者に依頼して運ぶ必要や新たに家具や家電を購入する必要がないため、初期費用を抑えることができます。ただし、貸主が家具や家電を買い揃えることやリース料などを払って備えているので、家具家電が付いていないアパートメントに比べて、賃料が高めに設定されていることがあります。
つまり、初期費用は節約できますが、毎月かかる賃料のランニングコストは高めになることがあるので気を付けましょう。
保証金とは
保証金は、賃貸物件を借りる際に貸主に支払うお金で、敷金と呼ばれることもあります。 関西地方で居住用の賃貸物件を借りる際や関東地方でもオフィス物件を借りる際には保証金と呼ばれることが多いです。一方、関東地方では敷金が保証金と同じ性質のものとして扱われます。 賃貸契約の際に最初の月の賃料を払いますが、その際に保証金も払わなくてはなりません。 保証金は賃料の1ヶ月分~3ヶ月分程度に設定されていることが多いです。
そのため、たとえば賃料が10万円だとして、保証金が賃料の2ヶ月という場合、1ヶ月分の賃料と保証金を合わせて30万円を用意しなくてはなりません。
保証金の定義
保証金がそんなに取られるとなると、初期費用が高くなってしまい、とても借りられないと思われる方もいるかもしれません。もっとも、保証金は、入居者が賃貸物件を借りる際に、物件の保全や家賃滞納に備えて貸主に預けるお金です。 つまり、返金が前提となっています。
確かに、契約時にまとまったお金を準備する必要はありますが、保証金は契約満了時や中途解約して退去する際には、何事もなければ戻ってくるお金です。 賃貸物件を借りる担保として貸主に差し入れるような性質のものです。
なお、保証金や敷金のほか、礼金と呼ばれる費用が請求されることがあります。 礼金は、賃貸物件を貸してくれる貸主にお礼として支払われるもので、返金されることはありません。
返金を前提に支払いを考えている方は、保証金、敷金、礼金のいずれなのか、よく確認してから契約するようにしましょう。
返金の条件
保証金は、賃貸契約中に何事もなければ返金されます。もし、賃料の滞納があった場合には、その分が保証金から差し引かれるとともに、それでも不足していれば支払いを求められます。 賃料は、賃貸物件を借りている対価として支払うべき義務があるので、これは致し方ありません。
一方、賃貸住宅の床や壁を壊した場合や通常の使用を超えて汚れや傷を付けてしまった場合などには、修繕費用やクリーニング費用、交換費用の金額が保証金から差し引かれることがあります。
家具家電付きアパートメントにおける保証金の役割
家具家電付きアパートメントにおける保証金は、家具家電が付いていない一般的なアパートメントとは違うのでしょうか。 その役割について見ていきましょう。損傷リスクのカバー
家具や家電が備え付けられているため、これらの損傷や故障に対する保証が含まれることがあります。家具家電付きアパートメントの場合は、床や壁といった内装を傷付けたり、浴槽やキッチン、トイレなどの水回りの設備を壊したり、酷く汚したといったケースに加えて、家具や家電製品を破損した、次の方が利用できないほど汚したような場合に、修理費用や交換費用が保証金から差し引かれるおそれがあります。
賃貸契約の安心感
保証金は、貸主にとってのリスク管理手段であり、入居者にとってもトラブル回避の一助となります。貸主は、自らの費用で家具や家電を買い揃えることやリースするなどして貸し付けており、費用を負担しています。 その分、家賃に上乗せしているとはいえ、壊れてしまい新しいものに買い替えるとなると、毎月の上乗せ分だけでは賄えないケースもあるかもしれません。
そうした際に、保証金でカバーできれば速やかに交換ができます。
保証金がないと、借主に直接修理費用や交換費用を請求することが必要になりますが、賃料はどうにか払えても、突然のまとまった費用を払えない借主もいるので、保証金から充当できたほうが安心です。
一方、借主にとっても安心感があります。
うっかり家電製品や家具を破損してしまった際や使い方を間違えて壊してしまったような場合、その時点で修理費用や交換費用を請求されるとなると、予期せぬ出費となり、すぐに支払いができないことや生活費が足りなくなるなど困ることがあるかもしれません。
ですが、あらかじめ預けておいたお金からカバーされれば、急な出費をしなくて済みます。
賃貸契約の満了時や退去時に返ってくる保証金の金額は減ってしまいますが、いったん手元を離れたお金で、それは使えないものとして生活してきたはずなので、突然修理費用や交換費用の支払いを求められるよりは、借主としても負担感が少なく、安心感があります。
まとめ
保証金は賃料の滞納や賃貸物件を損傷した場合などに備えて、契約時に貸主に預けて置く担保のようなお金です。何事もなければ、賃貸契約満了時や退去時に返金されます。 家具家電付きアパートメントの場合は家具や家電が壊れた場合などに修理費用や交換費用に充てられることもあります。