家具家電付きアパートメントのメリットとデメリット
家具家電付きアパートメントへの入居を検討するうえで、まず把握しておきたいのがメリット・デメリットについてです。両方を把握しておくことで、自分に合っているのかどうか判断しやすくなるでしょう。メリット
家具家電付きアパートメントのメリットは、入居時に家具や家電を一からそろえる必要がないという点です。最低限の家具や家電はそろっているため、入居時に生活必需品や身の回りの品さえ持ち込めば、そのまま普段どおりの生活をスタートできるでしょう。空っぽの部屋を快適に整えようと思うと、用意するべきアイテムは非常に多くあります。
最初から備え付けであれば、「どれを選べばいいのか?」「できるだけ安くするためにはどうするべきか?」「サイズはぴったりか?」といった疑問を抱く必要もありません。 一般的な賃貸アパートと比べ、家具家電付きアパートメントにかかる初期費用は少なくなります。
「引越しに伴う経済的・身体的負担を軽減できる」というのが、最大のメリットです。
デメリット
家具家電付きアパートメントのデメリットは、大きく2つあります。まずは一般的な賃貸アパートと比較して家賃が高めであること。2~3割程度アップするでしょう。
もう一点は、自分好みの家具や家電を選べないという点。デザインや使い勝手はもちろんですが、何よりも「中古品」であるというデメリットが発生します。備え付けの家具や家電を、「気に入らないから」という理由で勝手に処分はできません。「我慢して使う」というのが基本的なスタイルとなるでしょう。家具や家電にこだわりがある方は、特に注意が必要です。
家具家電付きアパートメントで住み心地が良いと感じる人の特徴
家具家電付きアパートメントの住み心地が良いかどうかは、人それぞれ、何を重視するのかによって違ってくるでしょう。快適に過ごせる可能性が高いのは、以下の3つの特徴に当てはまる方です。家具家電が中古でも気にならない人
家具家電付きアパートメントで快適に暮らしやすいのは、中古品に対して忌避感がない方です。部屋に備え付けられている家具や家電は、しっかりとクリーニング・メンテナンスされているとはいえ、誰かが使ったあとのもの。理屈ではなく感覚で、「他人が使ったあとの○○は嫌だ」と感じてしまうケースもあるでしょう。毎日使うものだからこそ、こうした感覚を無視するのはおすすめできません。家具家電付き以外の物件に目を向けたほうが良いでしょう。
反対に、「中古品でもとにかく使えればいい」「最低限の機能が備わっていればそれで十分」と思う方にとって、最初から必要なアイテムが用意されている家具家電付きアパートメントは魅力的な存在です。対象の家具や家電が「付帯設備」という扱いであれば、故障時の対応も大家さんにお任せできます。故意に破損させた場合をのぞき、入居者が修理費用や買い替え費用を負担することもありません。
引越し費用をとにかく安くしたい人
引越しにはなにかとお金がかかるもの。賃貸住宅の契約から入居まで、かかる費用をできるだけ抑えたい…と思う方にも、家具家電付きアパートメントはおすすめです。引越し費用を節約できた分をその他の部分に回し、住み心地の良い空間に仕上げられます。デメリットの項目でもお伝えしたとおり、家具家電付きアパートメントには不便な側面があるのも事実。だからこそ重要なのは、「そうした状況を納得して受け入れられるかどうか」という点です。
「引越し費用の負担をとにかく安くしたい!」という強い希望がある場合、多少の不便さは納得して受け入れられるでしょう。備え付きの家具家電をありがたく使って、居心地の良さを実感できる可能性も高くなります。
部屋のレイアウトにこだわらない人
家具家電付きアパートメントで不満を抱きやすいポイントの一つが、部屋のレイアウトについてです。家具や家電が備え付けになっている場合、あとから自分でレイアウトを変更するのは難しいでしょう。入居時のスタイルのまま、使用し続けることになります。もともと部屋のレイアウトにこだわりがなければ、こうした不満を抱きにくくなります。用意されたスタイルをそのまま受け入れ、快適に生活できるのではないでしょうか。
家具家電付きアパートメントで備え付けてあるもの
家具家電付きアパートメントの住み心地は、実際に何が備え付けられているのかによっても変わってくるでしょう。主な家具家電としては、以下のようなものが挙げられます。-
【家具】
・ソファ
・リビングテーブル
・テレビ台
・机
・椅子
・収納棚
・ベッド
・カーテン など
【家電】
・エアコン
・冷蔵庫
・洗濯機
・テレビ
・コンロ(IH)
・照明器具 など
物件によっては、これらのうちの一部のみを対象としているケースもあります。足りていない家具や家電については、一般的な賃貸アパートと同様に、自分自身で用意して持ち込む必要があるでしょう。
住み心地にまでこだわって家具家電付きアパートメントを探すなら、まず「自分にとって何が必要なのか」を明らかにしてみてください。快適に過ごすために「ソファ」が欠かせないと思う場合、ソファ付きの家具家電付きアパートメントを選択する必要があります。
反対に、「快適に過ごすための重要アイテムだからこそ、自分自身で選びたい」と思う方もいるでしょう。この場合、むしろソファは付いていないほうが、快適に過ごせます。何が必要で何が不要なのか、できるだけ明確にして物件選びをすると、理想のお部屋に出会いやすくなるでしょう。
家具家電付きアパートメントの契約時に気を付けたいこと
家具家電付きアパートメントを契約する際には、そのほかの物件にはない注意点も。入居後のトラブルを予防するためにも、事前に把握しておきましょう。具体的には、以下の4点に注意してください。-
・家具家電の契約上の扱いについて
・故障の際の対応方法について
・実際に備え付けられている家具家電の状態について
・不要な家具家電の引き取りについて
契約書上で「付帯設備」と記載されていれば、故障時の修理や交換に対応するのは大家さん側です。「入居者が故意または不注意で破壊した」などの事情がない限り、大家さんが費用を負担してくれます。
ルールを把握しないまま入居すると、本来支払わなくてもいいはずの修理費用を負担してしまう可能性も。契約前の段階で、故障時の対応について確認しておけば、いざというときでもスムーズに対応できるでしょう。
また、備え付けの家具家電の状態も、できるだけくわしくチェックしておきましょう。契約書上の「家具家電付き」という文字だけで、正確な状況を把握するのは難しいもの。できれば内見に行き、自分の目で確認してみてください。
冷蔵庫が付いていても、十分な容量かどうかは実際に見てみなければわかりません。造作家具がある場合、レイアウト変更がしづらくなります。住み心地に影響がないかどうか、見定めてください。家具の汚れや傷についてもしっかりとチェックし、気になる点があれば、その場で担当者に確認しておきましょう。
「自分には必要ない」と判断するアイテムがあれば、その扱いについても契約時に相談するのがおすすめです。不要な家具家電を管理会社や大家さん側で引き取ってくれれば、自身の好みに合わせてより快適な空間を作りやすくなります。
家具家電付きアパートメントを探す方法
家具家電付きアパートメントの数や種類は増えていますが、一般的な賃貸アパートと比較すると、まだまだ少数。「どうやって探せばいいのだろう…」と悩む方も多いのではないでしょうか。家具家電付きアパート探しでおすすめの方法は、以下の2つです。-
・不動産屋に直接連絡して、担当者に家具家電付きアパートメントを探してほしいと伝える
・不動産情報サイトで、「家具家電付き」にチェックを入れて物件情報を絞り込む
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・どのエリアで物件探しをすれば、家具家電付きアパートメントを選びやすいのか?
・具体的にどのような家具家電が付いているのか?
・物件周辺環境はどういった雰囲気なのか?
これらの情報も、その場ですぐに得られるでしょう。気になる物件が見つかったら、そのまま内見できる可能性も。契約に向けて一気に話を進めやすいのが、不動産屋に直接連絡する最大のメリットだといえます。
一方で、「引越しを検討しているもののまだ本決まりではない」「仕事が忙しくて不動産屋に行けない」という場合に便利なのが、不動産情報サイトを使う方法です。賃貸情報を扱うサイトの中には、「家具家電付き」条件で絞り込める機能を搭載しているところもあります。希望するエリアや家賃、面積といった、そのほかの条件と合わせて絞り込めるのも魅力の一つ。隙間時間に検索して、いち早く物件情報を把握することもできるでしょう。
不動産情報サイトをきっかけに不動産会社に問い合わせをすれば、似たような条件の物件が出た際に、連絡してもらうことも可能に。不動産会社を味方につけて、家具家電付きアパートメント探しをスムーズに進めていきましょう。
家具家電付きアパートメント入居までのフロー
家具家電付きアパートメントに入居するまでには、どういった流れで手続きを進めていけば良いのでしょうか。不動産情報サイトで気になる物件を見つけた場合の流れをざっくりと紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。実際に部屋を見学する
気になる家具家電付きアパートメント情報を見つけたら、まずはサイトに記載された不動産会社へと連絡しましょう。物件サイトに設置された「お問い合わせはこちら」ボタンをクリックすれば、担当者へと内見希望を伝えられます。担当者からの連絡を待ち、スケジュールを調整したうえで見学に訪れましょう。
先ほどもお伝えしたとおり、家具家電付きアパートメントの内見では、備え付けの家具家電のチェックも必須です。確認するべきポイントをあらかじめ一覧にまとめておくと、チェック漏れを防げます。
問題がなければ契約に進む
内覧で問題がなければ、契約へと進みます。どのような書類をいつまでに用意するべきなのかは、各種条件によって異なるもの。不動産会社担当者の指示に従って、手続きを進めていきましょう。不安な点や疑問に思うことがあれば、この段階で確認しておくと安心です。すべて納得できてから、本契約へと進んでください。
部屋のカギを受け取って入居
契約が完了したら、入居日を決定します。スムーズに進めば、1~2週間程度で入居できるでしょう。「入居審査に引っかかる」「修繕・クリーニングに時間がかかる」という場合、契約から入居まで1か月ほどかかるケースもあります。入居日になったら、不動産会社でカギを受け取り、新居で引越し作業を進めてください。付帯されている家電製品については、電気が通った段階で動作確認しておくのがおすすめです。問題があれば不動産会社に報告し、対応を依頼しましょう。
まとめ
便利な反面、住み心地で後悔する人も多いといわれる家具家電付きアパート。実際には、「そのメリット・デメリットをきちんと把握したうえで入居できるかどうか」が重要なポイントとなるでしょう。長期間の居住には向いていなくても、短期間であれば十分快適に過ごせます。それぞれの物件の特徴も踏まえたうえで、最適な物件を探してみてください。